牽牛星のよろず日記

自分の興味あることを思うがまま記述したいと思います。

Butter-Fly(23/24MCI選手名鑑+α)

 

 

第1章 23/24MCI選手名鑑

 

1-1 コア

 

ハーランド

[http://Embed from Getty Images :title]

待望の最終生産者にして、ペップシティ第3時代の主人公。耐久力の低さも解消されハイクオリティなプレーを毎度披露、スペース急襲とゲート破りからの強烈な左足シュートで加入初年度からチームのアイコンとして初のCL制覇に貢献。意外だったのはペップがハーランドの最大化を用いて最終生産過程を建築するのではなく、絶対個がいるので後ろに選手を置いておけるというメリットから守備強化に着手したことだ。

 

デブ神との2トップ最大化カウンターシステムの建築とネガトラ対策を取り込むためチームは4局面網羅型へと移行した。ハーランドが囮となることでゼロトップ時代の攻め手を活用する”捨てハーランド”戦略を選択した昨季終盤、ゴールから離れる試合が少なくなかった課題を残し今季に突入した。

 

ルベンとハーランドに関してはUT起用することはなくスペシャリストとして活躍することが求められるだろう。何回ハットトリックと幾つの個人タイトルを獲得できるか。今季前半は相棒のデブ神不在となるが2年連続の栄光に期待がかかる。

 

デ・ブライネ

[http://Embed from Getty Images :title]

”7年だ、7年でついにやったぞ”

 

CL優勝後のペップはデブ神を抱きながらそう話した通り、ペップシティの生き字引にして最古参の大黒柱は騙し騙し続けてきた肉体疲弊が限界を迎え、ついに手術に踏み切り今季前半は全休の模様である。

 

ボールを奪ってからの前線へのドライブ、そこから抜群の制球力で急所に送り込む必殺のスルーパス、サイドに流れてからの精密なクロス、ゼロトップ時代に身につけた積極的な得点奪取の姿勢、現代最高のMFに求められるものはいかに健康体を維持し続けられるかである。

 

ギュン退団に伴い、ギュンが担った攻撃時IH守備時ボランチのロールを引き継ぐ可能性もあり最終的にはこれで落ち着きそうな気もする。WGにコンバートする可能性もあるが何にせよ残された時間を出来るだけ伸ばすためにも、ポストデブ神時代を考える上でも今季前半は重要な時間となることは間違いない。

 

ロドリ

[http://Embed from Getty Images :title]

支配層4番。世界に誇る最高のピボーテと名実共に成長した。落ち着いたパスワークはもちろん後方のCBが上がったことで生まれる4-1バックのCB跡に上がってくるエデルソンの協調も見事にこなし、パスが途切れないようにいてほしいところに確実に移動してボールを円滑に回すだけでなく、前線が膠着していると見るや否や加勢しミドルシュートで試合を決めるクラッチシューターとしても活躍している。

 

CL決勝でも前回の決勝で出られなかった雪辱を晴らすようにクラッチシュートでチームに栄光をもたらした。気になるのは酷使具合で、事実上2年連続で控えなしである。2年前の控えは衰えたジーニョ、昨季の控えは構想外ギリギリのフィリップスというすき家もビックリのワンオペが続いており至急プロテクターが欲しいところ。

 

ヌネスとコバチッチが4番をこなせれば重要度の低い試合ではロドリを休ませることも出来るだろうし、リコも4番起用はあるかもしれない。もう正直ロドリに関してはあったかくして寝ろよ以外の助言がないので、控えが定まることに期待したいものだ。

 

ルベン

[http://Embed from Getty Images :title]

距離感を詰め、絶妙なタイミングでスライディングでシュートブロックし、周囲の選手が良いプレーをすればハイテンション英会話講師のようにハイタッチで喜びを共有する根っからのキャプテン気質を見せつけるシティの門番。他の選手ほどUT起用させず後方で待機させて守備に集中させており今季も安定したプレーが望まれる。

 

昨季はリーグでの出場時間が加入最小の1997min(初年度2845min,2年目2403min)と減少してるのが気になるところ。昨季は一番良いところで帰ってきたから良いものの、後半の大事な時期に抜けるとなるとそれは非常に困る。ARSもサリバが抜けてから一気に優勝戦戦から脱落したようにCBの柱は代わりがきかないだけに慎重な運用が求められるだろう。

 

風邪ひくなよ以外かける言葉が見つからないが今季もチームの柱としてなるべく多くのなるべく重要な試合で出場して欲しいと願っている。4年目のルベンはどんなプレーを見せてくれるのか、グヴァとのコンビは世界最高のCBコンビになる可能性もあるだけに非常に楽しみである。

 

ストーンズ

[http://Embed from Getty Images :title]

CBって一体なんなんでしょうね?

 

そんな問いが胸に去来する昨季のウルトラUTぶりだった。ルベンの相棒としてCBでプレーしたかと思いきや前述のハーランド前おるから人来んでええから後ろおってぇやということで守備力重視となったSBでもプレーし、あげく偽SBとしてロドリ脇に移動し、シーズン後半にはウインガー対策でウォーカーがRBに復帰するとストーンズはCBに戻り偽CBとしてロドリ脇へ移動。さらにCL決勝ではIHの位置まで上がってプレーしメッシ以来のドリブル成功率を記録するという。

 

正直、この男がバロンドールで良いと思うのだ。

 

CBという概念を変えつつあるペップシティの申し子は耐久力の低さという課題は持つものの一見の価値のある凄まじいプレーを見せてくれる。可変のコストを最小限にして守備力でも計算できる選手を前に押し出す形で最適な変容を可能にするという意味で怪我なく走り抜けた昨季終盤は奇跡だったのかもしれない。

 

今季もどこかで必ず離脱はするはず。そうなった時にチームをどう再編するか。ここが課題になる。偽CBが出来る選手を増やすのか、チーム構造自体を変えてしまうのか。今季の最大のイシューになるはずだ。不在の在の中でペップがどういう選択をするのかに注目が集まる。

 

ベルナルド

[http://Embed from Getty Images :title]

何度目かのベルちゃんはやっぱりシティ辞めへんで祭りが終わった。

 

契約を延長し無事今季も残留が”確定”したわけで、というかバルサに金なさすぎて草祭りが実態なのだが、そもそもRWGとIHに選手が揃ってるバルサがなぜ欲しがるのか謎でしかない。それは例えばシティがハーランドがいるのにレヴァンドフスキを狙うくらい奇妙な話である。

 

ピッチに話を移すと昨季のWGに求められた独力での陣地回復と抜き切らない技術をRWGで体現したのがベルナルド、マドリー戦でのゴールなど決定的な仕事もこなしチームには欠かせない選手。昨季はLSBもこなすなど幅も広げ延長した契約を全うするか注目が集まる。

 

マフレズがいなくなり控えはドクというドリブラーが来たが性質が違いすぎるだけに使い分けには問題ないはずだ。ギュンのこなしていたロールへのコンバートもあるかもしれないが間違いなくチームのコア選手としてこれからも地に足つけ頭雲抜け頑張って欲しいところである。

 

グリーリッシュ

[http://Embed from Getty Images :title]

右の抜き切らないWGベルナルドの左右互換版として昨季コア扱いとなった一億ポンドの色男は1年で評価を変えてみせた。スタイルを変えたわけではなく、チームの構造が代わり評価基準が変容しただけなのだ。ペップシティではよくあるが、突然コアから外れたり(サネ、カンセロ)、突然コアに昇格したり(グリ、アケ)といった現象がグリに昨季起こっただけである。

 

ボールを失わないキープ力。相手と正対しボールを独力で運び切る能力は昨季は非常に重宝した。そして何よりもあれだけのファールを受けながらも怪我の少ない部分も評価出来るポイントでゴールアシストという直接的なKPIへの貢献の少なさが批判の的になるがチャンスクリエイト能力や前述した抜かないWGとしての価値は非常に高く今季もコア選手としての活躍に期待される。

 

優勝後のパリピぶりは心配になるレベルで普段はここまで酒に溺れることはないと思うし節制もしているとは思うが選手寿命を考えるとあまり良くはない。プレースタイル的にもファールを受けやすく、その蓄積はネイマールのようにプレータイムの減少に繋がる可能性もあるので、気になるのはそこくらいだ。

 

グヴァルディオル

[http://Embed from Getty Images :title]

現状のディフェンダープロスペクトランキングトップに君臨する将来の支配層左利きディフェンダーの獲得に無事こぎつけた。ロマーノ確定報道からすったもんだあったが何とか入団に成功。安定した足元のテクニック、落ち着いた処理、前線に上がっての加勢に飛び出して潰す対人守備。メッシくらいしかデュエルで抜けなそうな将来性もたっぷり残した逸材の確保にシティは成功した。

 

問題はどこでどう使うか。CBでルベンと組ませるとして左利きのストーンズ的に偽CBをやらせてみるか、LBで守備的サイドバックとして運用するか、偽SBでロドリ脇に入れてみるか、LSBからサイドを駆け上がらせて大外を取るか。色々なことが出来るだけに運用予想も捗る

 

昨季の形を変容せずに行くなら可変のコストをミニマムにするためにCBのボランチ化をしたいのでストーンズ不在時はグヴァの偽CBが発動できるととても大きいし、それができればストーンズとグヴァのダブル偽CBでの23ビルド形成も可能になるので幅も広がるのでとても面白い。出来たら偽CBをこなせるようになってほしい。

 

エデルソン

[http://Embed from Getty Images :title]

 

ここ数年、特にオルテガ加入時から正守護神への批判は若干ではあるが強まり続けている。イージーミスやいとも簡単にシュートを決められてしまう姿から不調なのでは?と見られることも少なくないが、個人的にはこれはチームのゼロストライカー時代の弊害なのではないかと見ている。

 

というのも練習時からワールドクラスのストライカーのシュートを浴びていれば良い模擬試験になるが残念ながらシティはアグエロの体調不良期も入れると3年ほど純正ストライカーなしで戦っていた、だからこそ練習時に浴びるシュートの質がワールドクラスのそれではないことからパフォーマンスレベルの低下を招いたのではないかという仮説である。

 

昨季にハーランドが加入し、CL決勝ではエデルソンは危なっかしいミスもあったものの後半にはきっちりと修正しナイスセーブを見せていたので、今後この仮説が正しいかどうかじっくり見極めたい。

 

1-2 準コア

 

アカンジ

[http://Embed from Getty Images :title]

高級UT選手をまさかこんな額で取れるとはと何度も昨季に感嘆したものだ。CBをこなしたかと思えばRBをこなし、時にはLBもこなす。SBとしての攻撃参加に加えて今季は偽CBにも挑戦。シティの”ナチョ”として後方のUTとして十二分に計算が出来る。

 

ただ今季初頭に怪しさを漂わせるプレーをする時もあり、昨季は一時はコアスタメンクラスの起用をしたことによる疲弊なのか。ただストーンズ不在時の偽CB候補として計算が立つようになると大きいので、このチャレンジを成功させて欲しいと願う。

 

今後のシティの展望としては

ハーランドのようなワールドクラスのコア

アカンジのような高級UT

 

この2種類の選手で構成されるチームを作る構想と想定され、後者の代表格としてシティのコンテンドを支える活躍に今季も期待したい。

 

 

フォーデン

[http://Embed from Getty Images :title]

 

デブ神離脱後、最も期待されている選手の1人。昨季は442と433の可変系に順応するために守備時ボランチ攻撃時IHとなるギュンがコアとして起用されたこともあり、そこの穴埋めをしようにもフォーデンは守備時ボランチが出来ず、WGとして使われた際にも相手を押し切る抜かないドリブルの呼吸を身に付けられず”代打”起用が続いた

 

デブ神がCL決勝で怪我離脱した際に交代選手として入り343システムの10番としてライン間でターンして一気にゴールに迫るなどワールドクラスの片鱗を見せていただけに決勝同様デブ神の離脱後の”顔”としてIHに君臨させたいところだ。ただペップの起用法を見ているとIHで使うには厳しいと判断しているのかWGで絞らせる起用が軸になるか。

 

昨季の形を継承するならデブ神役をフォーデンにやらせるのは一番しっくりくると思うのでIHでの起用を可能にするプレーに期待したい。WGから絞らせるにしてもSBをオーバーラップさせることが難しい編成なので、IHフォーデンが切り札になるのではないだろうか。

 

ウォーカー

[http://Embed from Getty Images :title]

昨季は難しいシーズンだった。シーズン当初はダブル偽SBとして235可変を助けようとするも3回に1回はポジションを間違えてしまう悪癖からチームのバランスを崩してしまうとしてペップからも偽SB失格の烙印を押された。調子も上がらない中でリコの台頭、CBのSB起用で序列を大きく落とすことになってしまった。

 

しかしCLノックアウトラウンドも佳境に差し掛かると、ドリブルストッパーとしてバイエルン、マドリー相手ではすっかりレギュラーSBに復帰。何食わぬ顔で俺がスタメンっしょという帳尻合わせを見せるもののCL決勝では守備固めとして最終盤途中出場のみに終わった。これが何かを変えたのか、バイエルンへの移籍が突如として浮上。しかしペップとの会食で何かしらの話し合いがあったのか残留へと至った。

 

プレシーズンから一貫してコア起用され、RBでオーバーラップするなどシティに来てからの守備的RBとは異なった起用法にチャレンジしているものの相手が劣るとみるや否やイージーミスをしてしまう悪癖は相変わらず。果たしてシティで今季どう使われていくか。個人的には昨季の前半は流して後半のドリブルストッパー起用が理想的に思えるがどうなる、ウォーカー。

 

アケ

[http://Embed from Getty Images :title]

ブレイクの仕方はグリーリッシュと同じ。特段何かを変えたわけではない。これまでのLBに要請されていたボランチ化可能なMF的素養をRBやCBに移行させたためLBに求められたのは3バック可変時のLHVの役割。サラー相手の1VS1でも優勢に立てるアケの持つ能力が輝く時が来た。

 

カンセロからレギュラーの座を奪い切ると最後までコア扱いに耐え抜きチームの3冠に貢献した。怪我の少なくない選手のため通年通しての活躍は厳しいとは言え、今季はグヴァの加入により真のコアになれるかどうか試されるだろう。

 

325可変の際、ストーンズがいれば問題なくLHVとしてプレー出来るが、ストーンズのいない場合、グヴァがLBに入って偽SBとしてプレーするようになればベンチに座ることも増えるかもしれない。昨季の活躍を続けられるか。

 

リコルイス

[http://Embed from Getty Images :title]

 

シティのフィリップ・ラームとペップに評された聡明なSBとして昨季早々にブレイク。後方に屈強さを求めるチーム内トレンドからベンチへと至ってしまったものの今季はプレシーズンから違いを見せつける活躍ぶりで今季は中盤での起用もあるのではないだろうか。課題は守備面であるが、今季は昨季同様に格下相手時のRBに加えて中盤の複数ポジションをこなすUTぶりが求められよう。

 

前述した”アカンジ”サイドとしてチームのイニングイートに貢献してくれれば十分。特に控えのいないロドリのバックアップ4番として機能してほしいと切に願う。ロドリを休ませられるだけで相当大きいのでラームのように4番としての活躍が望まれる。

 

パーマーはチェルシーへと旅立ち、マカティも構想外ギリギリでフォーデンもスタメン確定ではない扱いの中戦っている。EDS出身とはいえ、シティはコンテンダー。ハーランドにもアカンジにもなれない選手は容赦無く換金されていく。この修羅のスカイブルーを生き残れるか。試される賢者ルイスの未来やいかに。

 

アルバレス

[http://Embed from Getty Images :title]

 

昨季は想像以上に試合に出られなかった、というものハーランドがここまで怪我なく活躍するのは想定外だったからである。なので基本デブ神のバックアップとしてIHでの起用が多くビッグゲームではダメ押し要員としての運用が中心

 

デブ神のいない前半戦はアルバレスにとっては大チャンスであり、デブ神のリプレイスとして出場しハーランドとの2トップ起用も予想される。フォーデンも前半のキーマンになりうるがアルバレスの方が得点という部分での貢献は期待される。

 

将来的にはシルバ+デブ神の後継コンビとしてフォーデン+アルバレスのデュオの結成に向けてポストデブ神時代、ポストハーランド時代における絶対軸の構成にとって重要な期間になるだろう。フォーデンと共にシティの攻撃面での牽引を求めたい。

 

コバチッチ

[http://Embed from Getty Images :title]

 

ギュンが抜けた中盤の補強選手として今季初の新加入選手となった経験豊富なMFは密集からボールを逃す術を知り、複数ポジションをこなしうるUT性も持っている。心配なのは耐久力の低さと5レーン侵入時の選択肢のなさか。

 

ギュンの担っていたロールをこなせるかというと結論から言うと不可能だろう。守備時ボランチはこなせても攻撃時のシャドーにはなれない。なのでIHで起用された時にはロドリ脇で構えるしかなく、この事が制約を与えるため(後述する)、ロドリとの併用はシーズン終盤になれば減ると予想される。

 

こなして欲しい役割としてはロドリのプロテクターとしてイニングを食いつつ、格下相手の際のIHでプレーすること。能力と経験はピカイチのため、性質のズレはあれど出来ることは少ないのでなるべく怪我をせず初年度の順応が円滑に行くことを祈りたい。

 

1-3 その他

 

ドク

[http://Embed from Getty Images :title]

 

ラズとジェズスが去って同足RWGと逆足LWGの控え、そしてマフレズの退団によって純正WGが失われた。グリーリッシュの耐久力の高さで誤魔化し続けてきたが事実上控えのいないLWGとして、右の同足WGとして、要求されるものは初年度から少なくない

 

生粋のドリブラーであるが、大外を取れるSBのいない現状ではRSBとしてプレーする可能性も否定は出来ないが、これは個人的に無いと見ている。後方部隊はガチムチで固めたがる近年のシティのトレンドを考えるとそれは無いはずだ。

 

タイプとしては元バルサデンベレに近く両足のコントロールに長けており、ドリブルの試行数と成功率は既に世界でも屈指。ただ急加速を繰り返すため肉体が耐えきれず怪我が少なくないので、その点は心配。実はデンベレとペップはシティ前に会談しておりドリブラー獲得を狙っていた可能性もあると考えており、その時にデンベレが来ていたらどうなるか、そんな世界線を見せてくれる選手かもしれない。

 

ヌネス

[http://Embed from Getty Images :title]

ペップから世界最高峰の選手、と評されたこともあるポルトガル人MFはパケタの周辺の噂から敬遠した後に突如としてシティのターゲットとなった。コア選手としての期待というよりは、イニングイート要員が現状の立ち位置と思われる。デブ神の穴を埋めつつロドリのバックアップも出来たらいいなといった具合だろうか。

 

ベルナルドも契約解除条項の存在が一部で報道されており数年での退団も考えられる。その意味でもポストベルナルド的な期待もされているかもしれない。ペップのテンションを考えると、何かしらの起用の目処があるのだろう。加入してどのようなプレーを見せてくれるか期待したい。

 

オルテガ

[http://Embed from Getty Images :title]

ウォーカー同様、バイエルンからのオファーが届いていたそうだが残留へと至った。エデルソンのプレーレベルが下がりつつある中でスタメン起用も一部で待望されているが個人的には面白いと思う。

 

そこでエデルソンをLBで、、という狂気の提案がされるわけで笑、思えばバイエルンでペップがノイアーをMF起用しようとしルンメニゲに相手への侮辱になるとの理由で取り下げられたが現在のペップがGKのフィールドプレイヤー起用に対してどう考えてるのかは大変気になるところである。

 

グヴァ獲得もありDFラインは選手が揃ってもいるので、もう僕の夢は叶わないかもしれない。しかし、僕は諦めない。

 

これは本当にサッカー界の緊急事態だと思う、GKをフィールドプレイヤー起用しろと叫ぶ俺達がいないとサッカー界はマジで終わる。こんだけ若くて頑張っているヤツらが引きずり降ろされるのは全くもっておかしいし、そんな国にさせてはならないっていう使命感を持っています。

 

ゴメス

[http://Embed from Getty Images :title]

フットボリスタでも自分は選手評を書いたが、やはり非保持時のプレーレベルの向上にかかっている。前線や中盤で使うにもやはり置き所はない。イニングイート国内カップ格下用でしか使い所がなく、レンタル放出でも良かったのではないだろうか。

 

大幅なレベルアップを今季求められるだろうし当人にとってここにいるのが本当に正解なのか、恩師コンパニのもとへ移籍するのもいいだろうし、外に活躍の場を広げた方がキャリアにとっても良い気がする。カンセロと間違えてバルサが買ってくれないかなと思うばかりである笑。

 

フィリップス

[http://Embed from Getty Images :title]

ここまで構想外になるとは考えていなかった。もう4番としては計算は出来ない。出来ることはUTとしてイニングイートに貢献することだが、新加入選手のポジションを考えるとベンチ外となる可能性もある。

 

ビエルサの愛弟子のマスチェラーノ、ハビマルに続くペップチームの4番(マスチェはCB起用となったが)として機能すると考えていたのだが、ショックの方が大きい。当人はシティでのリベンジに燃えてるそうなので、その気合いがプレーに現れることにささやかな期待をかけたい。

 

第2章 イシュー

 

2-1 ポストギュンの描像

[http://Embed from Getty Images :title]

昨季のシティが辿り着いた形は433でスタートし、攻撃時はCBストーンズが偽CBとしてボランチ化しロドリ脇に移動し325を形成する。そして守備時はストーンズがCBに戻って、IHのギュンがロドリ脇へ移動し442ブロックを形成、デブ神とハーランドの2トップを前線に置き撤退ディフェンスからボールを奪えばロングカウンターへと移行する。

 

このロングカウンターがハーランドを活かす最大の武器とペップは捉え、カウンター崩れの際の守備能力を重視する指針を策定、カンセロは外され4バックには4人のCBが並ぶこととなった。そしてSBに守備力を求めるためにWGへの加勢はミニマムとなり、その結果、独力で運び切るグリとベルがWGを務め、偽翼クワトロCBシステムへと至ったわけである。

 

このシステムの肝は2つの可変位置であるCBのストーンズとIHのギュンである。両者は可変コストが縦に1つというのがポイントで偽SB発動時よりも撤退への移行がスムーズに進むことが利点である。そしてCBとボランチを務められるストーンズ、IHとボランチを務められるギュンというコアUTを用いたコアUTポジショナル戦略の集大成とも言うべきこの可変システムでシティはCLを制覇した。

 

そしてその重要な可変ピースのギュンは退団。ストーンズも怪我で離脱も考えられるためハーランド時代2年目に来て、代替選手の獲得か、抜本的リフォームかを迫られることになった。

 

答えは未だ出ていない。しかしコバチッチの獲得ではこのギュン不在問題は解決することはできない。現状のコバチin状態における状況を整理しよう。

 

コバチをギュンの代替として使ったとする。

 

まずコバチは守備時ボランチは出来る。しかし攻撃時にギュンのようにIHでシャドーをこなすことは難しいと考えられる。なので433でスタートした布陣において可変時にはコバチはロドリ脇へと移動させざるを得ない。そうなると後方は4バック+2ボラとなり前線が人材不足に陥るために、後方から誰かを5レーンへと上げる必要がある。そうなるとSBをオーバーラップさせ、WGをハーフスペースへと移動させるしかない

 

そうなると可変コストが向上するわけである。WGフォーデンを絞らせてウォーカーを上げる形も試していたがウォーカーが壊れたら終わりであり耐久力も不安のある選手なのでサスティナビリティがあるかは疑問である。

 

なので考えられるのが

 

①ギュンロールをデブ神、デブ神ロールをフォーデン

②ギュンロールをベル、デブ神をRWGで起用、デブ神ロールをフォーデン

 

この2種類に最終的には落ち着くのではないかと見ている。もしかしたらアルバレスを組み込む可能性はあるが、これが最終的な今季の形になるのではないだろうか?

 

これであれば昨季のトランスフォームを維持は出来る。後方に関しては偽CBを組み込んだ4バックが理想でストーンズ不在時の偽CB可能選手を今のうちから準備する必要がある。アカンジでテストしているがグヴァ偽CBが本命ではないかと予想する。

 

果たしてどうなるか?

 

2-2 デブ神不在の前半

[http://Embed from Getty Images :title]

そろそろ壊れるだろうなぁと見ていたがやはり壊れてしまった。ペップシティ3年目以来のデブ神の長期間離脱。その時に活躍していたのが2年目のベルナルドだったので今季は誰が埋めてくれるのか。2年目のアルバレスであれば面白いナラティブではあるが。

 

ただデブ神とギュンのいなくなった中盤でギュンロールを誰にやらせるかとなると個人的にはデブ神かなと思っていたのでどう埋めるのだろうか。とりあえずヌネスとコバチで試してみるのだろうが後者は前述通り厳しいはずだ。なので前者がどれだけやれるかにかかっている。個人的にはフィリップスがここでハマれば最高なのだが、彼も2年目なので頑張ってほしいが、ペップの起用を見ている限り厳しいだろう。

 

そうなるとリコルイスの起用となるやもしれない。ただ前述の通り、おそらくギュンの役割をベルナルドに任せ、フォーデンをデブ神の位置に使って、RWGに誰を起用するかここにドク、アルバレス、リコを使ってみて試すのではないかと予想する。

 

ただ遅かれ早かれポストデ・ブライネ時代はやってくる。その意味でも今回の前半戦の間の実験結果は今後の重要な資料となる。デ・ブライネ、ペップ、ハーランドがいつか退団した際にどのようなシステムを遺産として残せるか。ペップのシティにおける最後に仕事になるだろう(そんなこと言って契約延長もあるかもしれないが笑)。

 

いずれにせよ。5レーンはグリ、フォーデン、ハーランド、ベルナルド、アルバレスの並びが個人的には理想に思える。アルバレスはやはりスカッドに落とし込んでおきたい。果たして、絶対軸なきチームで誰が成り上がるか。大いに楽しみである。

 

そしてストーンズ。耐久力の低さから偽CBを出来る人選手権も開催されるだろう。アカンジ、グヴァの2人がこなせるようになることに期待したい。

 

昨季完成したシステムを継承するなら、という仮定の上で議論を進めてきたがもしかしたら抜本的にシステムを変えてしまう可能性もある。昨季は前半は実験に終始し後半に入って急速に固め出したので今季もこの力感でチーム作りを実施すると考えられる。果たしてどのような実験を施すか、どのような結果を残すか。欠落を埋めるペップ率いる狂気のスカイブルーの未来に期待しよう。

 

2-3 3冠の先

[http://Embed from Getty Images :title]

ペップ就任時、誰もが欧州制覇に期待した。そして7年もの時間を要し、ペップシティは大耳を掲げた。ペップにとってもバルサでしかCL優勝できないと言われた批判にアンサーを与え、シティも念願の歴史のために重要なタイトルを手に入れた。

 

リーグ優勝は当たり前のチームへと変容させた後に、CLで3年連続ベスト4とCLでも安定して勝てるクラブとなり昨季は優勝。4局面総合型のマドリーライクなチームへとシティは変わった。この後はいかにCLで常勝体制を維持できるかである。コンテンダーとしてシティはCLベスト4とリーグ優勝が当たり前の強度を維持できるか。

 

シティがお手本にしていると思われるレアルマドリーの一番の凄さはブランド力でもタイトル数でもない。それは全てを取り尽くしてもなお生じる”飢え”である。何度大耳を掲げても満足することなく毎年CLだけは全力で取りに来る。勝たなくてもビジネスでは圧倒的なブランド力で集金できるはずなのに、金満クラブに財力で勝てないと見るやいなや、ワールドクラス予備軍をコレクトし、そうして集められた選手たちでCLを制覇してみせるなど、勝っても勝っても、なぜか満足することなくCLに全力投球する。

 

この特異性こそマドリーの最大の強さに思える。何もしなくても稼げるブランド力を背景にしてもなおCLを取りに行く貪欲さ、何度CLを掲げても満足せずシーズンが変わると昨季の栄光が忘れ去れたかの如く今季も勝って当然という期待度でチームに声援を送るマドリディスタの姿を何度も見てきた。

 

シティに求められるのは、この姿勢であろう。

 

永遠のコンテンダー

 

不可能かもしれないがこれこそがシティの次のステージとなるだろう。

 

近年のCL3連覇を果たした際のマドリーというのはどちらかというとワールドクラス+高級UTという構成に思える。当該ポジションで世界で五指に数えられる(もしくは将来的に数えられることが有力視される)選手と、複数ポジションをこなしつつ重要な試合でスタメンを任せてもスタメンとの差異をミニマムにする選手の組み合わせ

 

ロナウドとナチョのチーム。これがマドリーなのではないだろうか?

 

だからこそシティが目指すべきなのはハーランドとアカンジのクラブだ。

 

ハーランドのように当該ポジション屈指のワールドクラス。

アカンジのようにUTかつスタメン起用にも耐えうる高級UT。

 

この支配層と高級UTの融合体こそペップシティの目指すべき未来に思える。

 

マドリーという歴代最多のCL優勝クラブに学び、一つでも多くの大耳を掲げられる競争力のあるクラブにするべく更なる進化が求められるだろう。

 

夢は叶えるまでのステップの先、そこでの振る舞いが後の全てを決めてしまう。夢が叶わなければ軌道修正が求められるだろうし、夢が叶ったとしたら、その達成感に囚われることなく更なる野望を掲げて戦う必要がある。夢は叶えてからが本番。シティが本当の意味でビッグクラブになれるかどうか、ペップシティは更に苛烈な戦いへと挑む。

 

最後に

1999年3月7日から2000年3月26日まで放送されたデジモンアドベンチャーという作品をご存知だろうか?

 

自分は当時1,2才で記憶は当然ないが笑、劇場版に関しては細田守が務めていて、僕らのウォーゲームというデジモン劇場版はサマーウォーズの下敷きとも言える作品である。過去アーカイブからの引用という自分の性癖に刺さりまくる作品で、ここから自分はデジモンを知ることになるのである。

 

初代デジモンTV版は内容もさることながら和田光司の歌う主題歌Butter-Flyがよく知られておりサビ部分に相当する”無限大な夢のあとの何もない世の中”という歌詞はデジモンという作品を端的に表現している。

 

夢のような仮想世界でのひと夏の冒険の先に待っているものが永劫回帰の退屈でつまらない世界であり、冒険(アドベンチャー)の過程そのものに面白さがあり、達成された際の虚無感とどう向き合うか、という面白い新規的な考えを提唱している。

 

蝶は卵、幼虫、サナギ、成虫と変態する完全変態生物である。その変容していく姿から変化や復活と再生の象徴とされ、太古から縁起の良い生き物の一種として愛されアクセサリーのデザインにも用いられ、日本でも平家の家紋は蝶が対になったような”向い蝶”と呼ばれている。

 

昨季のペップシティのリスクをミニマムにし変化を抑えた姿に一定数のシティズンが疑義を示していたように、ペップシティの結果よりも、試行錯誤する変態のプロセスそのものに惹きつけられていたことを示しているように思えてならない。

 

ペップシティも8年目に突入した。

 

アグエロ時代、ゼロトップ時代を経てハーランド時代を迎えた。昨季は望外の3冠。しかしそこに至るまでに多くの挫折と失敗を経験してきた。その度にペップシティは変化を恐れず毎年アップデートを繰り返し、敗北から学び、再生し続け、ついに栄冠に辿り着いた。それはまるで変態を繰り返していく蝶のようだ。

 

シティズンにとっての冒険は終わった。

 

それはCL制覇、3冠達成が無限大な夢と言いたいのではない

 

LBの守備力を犠牲にしてでも攻撃力でカバー出来る

ストライカーがいなくとも試行数さえ増やせばCLも制覇出来る

支配層最終生産者なしでもメッシのいたバルサに並び超えられる

 

このような理想論こそ無限大な夢だったと自分は考えている。

 

面白くない、DFに華がない、選手の幸福に寄与していない

 

そう罵られながらもこの一年で僕らは学んだ。

 

可変コストをミニマムにし、バックスをガチムチにし、リスクをかけずに質的優位性に優れた少数の攻撃ユニットで最終生産することこそ、最良の方法なのだ。

 

スターリング、ジェズス、ジンチェンコを投げ打って理想と決別し、僕たちは夢も希望もない退屈な現実を受け入れることにした。

 

今季は地元出身のパーマーの放出には少なくない疑問の声が上がった。それでも進む。それでも我々は歩みを止めない。

 

無限大な夢のあと、地に足をつけ、理想論を捨て、実利的にタイトルを制圧する。その姿に蝶を見るのは難しいかもしれない。

 

かつての夢を追いかけた冒険の日々を胸にいだき、選手時代、監督時代にCLを制覇したペップにとってゆかりのあるウェンブリーを目指して飛翔するスカイブルーの蝶に自分は今季も声援を送りたいと思う。

 

C'mon CITY!!!!!!!!